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Moon Kids Paradise for Win

かよわい8人の子供たちを、無事に月面に着地させよう

『Moon Kids Paradise for Win』は、以前に羊男氏が、PC-FXGAというPC-9801やDOS/Vマシンに装着するゲーム機用に作って大好評を博した『Moon Kids Paradise』のWindows版である。

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▲タイトル画面。『戦国TURB』を思い出させるような、nanoray氏独特のコミカルなフォントが光る。

月の子供たちを操作し、月面にうまく着地できればステージクリアーというシンプルなゲームだが、これが非常に難しい。子供たちは、勢いよく着地したり、着地の向きが悪かったり、尖った地形に着地したり、地上にいる友達にぶつかったりした場合は一瞬で死んでしまう。さらに子供たちは方向転換と羽ばたくことしかできないうえに、月面には引力と慣性の法則が働いているので、着陸には非常に繊細な操作が要求されるのである。

当時全ステージクリアーを断念したプレイヤーがいたら、ぜひとも今回アップした動画のほうでエンディングまでの道のりをしっかり確認して欲しい。

▲ステージ1。地面も平らだし、友達もいないので、比較的簡単に着地できる。

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昔懐かしい月面着陸ゲームが、羊色とnanoray色に染まってWindowsに登場

ちょっとゲームに詳しい人間ならば、このゲームが、昔懐かしい月面着陸ゲームからヒントを得て作られていることに気づくだろう。羊男氏が中学生の頃ミニコンでよく遊んでいた月面着陸ゲームを、羊男流にアレンジしてWindows用に遊べるようにしたのがこの作品なのである。当時羊男氏は、ベクタースキャンのグリーンモニターで月面着陸ゲームを遊んでいたとのことで、それを再現すべく、あえて緑一色のシンプルなグラフィックで作られている。

▲ステージをクリアーすると、可愛らしい「NICE!!」や「Great!」の文字で称えてくれる。
▲着地に失敗すると1発でゲームオーバー。8ステージクリアーするまでに、この画面を何度見ることだろう。

そのグラフイックを担当したのがnanoray氏であることは、Bioファンなら画面を見れば一目瞭然だろう。『戦国TURB』を連想させるミニマムでシュールなnanoray氏のグラフィックが、一歩間違うと殺伐としそうなこのゲームの設定を救っている。子供達が月面にぶつかって死ぬという、それだけ考えれば非常に残酷なゲームと言えなくもないのだが、悲壮感をほとんど感じないのは、やはりこのノホホンとしたグラフィックによる部分が大きいと言える。

▲ステージ2。地面にいる友達にぶつからないように。
▲ステージ3。友達の他に、尖った地面にも注意。

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頭を掻きむしりながらも、何度も何度もプレイさせられてしまう危ない中毒性

シンプルなルールと画面からは想像がつかないほど難易度の高いこのゲームであるが、中毒性の高さはBio作品の中でもトップクラスと言っても過言ではないだろう。一度ハマるとなかなか抜け出せない不思議な魅力を持っており、alty氏も「一番好きなBio作品」にこのゲームを挙げるほど高く評価している。

操作もシビアだし、一度でも失敗したら即ゲームオーバーという緊張感たっぷりのルールだが、それだからこそステージをポンポーンとテンポよく連続クリアーしたときの爽快感・達成感は筆舌に尽くしがたい。

▲ステージ4。友達も危険地帯も増えています。

逆に苦労に苦労を重ねてステージを進ませたのに、ミスしてステージ1からやり直しとなったときには頭を思い切り掻きむしりたくなるのだが、この悔しさが負けず嫌いゲーマーたちのチャレンジ精神をかきたてる。さらに、非常に短い時間でサクサク遊べるところと、全8ステージという一瞬がんばればすぐクリアーできそうなステージ数も手伝って、つい何十回とプレイさせられてしまうのだ。実に恐ろしいゲームであると言わざるを得ない。

▲ステージ5。これだけ友達がいると、着地もかなり厳しくなってくる。
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