GAME MUSIC

アレンジ版プロジェクト

  • プロジェクトの経緯
  • SuperDepth吹奏楽レコーディング
  • Finaltyオーケストラレコーディング #1
  • Finaltyオーケストラレコーディング #2
  • Finaltyオーケストラレコーディング #3

ミュージックアーカイブ

Finalty オーケストラレコーディング #3

レコーディングレポート 二日目

オープニングデモから始まる。
ステージの曲やボスなどと違って、これは最初からオケを想定して書いたものだ。
今回オケで演奏するに当たって、特に編曲に力を入れた。
原曲のイメージをなるべく残し、少し寂しかった部分や、休んでいるパートの音を追加したりしたので、少し違うが、基本は同じにしている。
本当は、前半で変拍子を挟むか1小節削除して、最後の部分に1小節追加するなども構想したのだが、原版の音と差し替えても映像とシンクロ出来る様にと思い、原曲どおりにした。
途中、TublarBellの音がちょっと悪いので、グロッケンに変えてもいいですか? と聞かれたが、キッパリ「だめです」。確かに、いまひとつの音だったんだけど...。
しかし、演奏の方は、期待通り素晴らしく、これぞオーケストラという気分になった。

次はタイトルの曲。
これも、元がオケ風なので、ほぼ原曲通りに編曲されている。
録音中、一部、演奏が転んでいるのかと思って聞いていたが、譜面を見たら間違っている部分があって、急遽変更したりと言うハプニングもあった。
でも、これも原曲のイメージのままになったのではないだろうか。

エンディングの曲。 エンディングは、実際のゲームのMIDIファイル上では二つに分かれているのだが、今回は続けて一曲として編曲した。
これも冒頭部分は、ほとんどそのままのオーケストレーションで大丈夫だった。
ボスを倒して、エンドロールへと続く部分。
高いストリングスの音がずっと奏でられている所へ、静かにピアノが入る。
そして、素晴らしいオーボエとチェロのソロが、歌うようにメロディを奏でる。
何度聞いても素晴らしい曲だなぁと思う。

STAGE4。
この曲は、初見でもソコソコの演奏で始まった。
譜面的には難しくないのだが、出だしの怪しい部分は、うまく解釈しないとバランスが難しい。
そのストレスのかかる部分を超えて、ハープとオーボエのメロに移ると、なんだか和む。
録音中、現地の音楽監督さんと通訳さんに、この曲はどんな場面に流れるのですか? と聞かれた。
どうやら、他の曲と違って、気に入ってくれたらしい。
そういう質問を受けたのは、このレコーディングで初めてだった。
いやー、シューティングゲームなので、バリバリ戦ってますよー。と答えたら、ビックリしていたのが印象的だった(笑
そんな、隠れた名曲ではないだろうか。

そして、昨日うまく撮れなかった、ネーミング曲のトランペットソロを収録し、いよいよ最後の曲へ。

レコードの曲。
スコアラーのランキングを表示する時の音楽。
本物の弦のピッチカートとハープの調和が素晴らしい。
これもほぼ原曲通りのイメージで文句なしである。
本当はもっと短い曲なのだが、寂しいので少し中間部を作ってみた。
どうだろうか。

▲フィルムハーモニックオーケストラ

ページTOPへ

収録を終えて

プロによるレコーディングというが初めての経験だったので、最初は、ただ聞いているだけでいいのかと思っていたりもしました。
しかしながら、実際には、モニタールームでオケ譜に目を走らせ、演奏を厳しくチェックする必要があったり。
事前に譜面のチェックはしていますが、やはりミスや漏れはあるもので、各パートの出してる音などを、逐一確認し、必要であれば、指摘、修正しなくてはならない。
演奏者が休憩している時間も、指揮者や現場監督との話し合いがもたれ、かなり神経と集中力を使うハードなものでした。
しかし、それ以上に、オーケストラの演奏が素晴らしく、楽しい時間でもありました。
そんな形で行われていたので、いまひとつ実感がなかったのですが、自分で持ち込んだ録音機材で撮った音を、ホテルで聞きなおして、ああ、オーケストラで演奏したんだぁと実感しましたね。
いつかはオーケストラでやりたい。
そんな夢が叶ったこの時の気分は、とても言葉では表せないが、一生の素晴らしい思い出になったのは間違いないです。
2月の始めから、6月末まで、足掛け4ヶ月の大プロジェクト。
今は、無事に終わってほっとしています。

  • BACK