Bio_100%の中で、最も有名なタイトルはやはりSuperDepthですよね。生演奏アレンジをするとしたら、このタイトルは外せない。それではアレンジするとしたら、どんなバンドが適当だろうかと考えました...。でも、これは、もう、何も悩む必要がありませんでした。マーチをやるなら吹奏楽で決まりだろうと。とまぁかなり短絡的な?発想ではありましたが、マーチだけでなくポップスもジャズも出来る自由度が吹奏楽にはあります。また自分も吹奏楽の編曲や指揮の経験があったので、これはもう迷うことはありませんでした。問題はこんな依頼を受けてくれる団体があるかのかなぁと。ただ、学生時代に僕等の団体も依頼演奏を受けていたし、依頼内容に合わせて編曲をやったりもしていた。だからどこか探せばあるだろうと気軽に考えていました。そして編曲の方も、当初は自分自身でやろうと思っていました。ただ、今更手書きで譜面を書くのも大変なので、やはりPC上で編曲してみようかと思い、大学の同級生で同じ吹奏楽団に所属していたA氏に、お勧めのソフトなどを聞いてみようと思いメールを出しました。そして、ついでにそのA氏率いる市民バンドでこういう依頼を受けてくれるのかと質問した所、それは面白い、いいよ~との嬉しいお返事を頂けまして、これは行けるとちょっと興奮しちゃいました。
彼の事を少し説明しておくと、大学時代から現在に至るまで、編曲や指揮を手がけていて、どちらもほとんどレベルはプロというお方。彼の編曲した吹奏楽の為の某メドレー曲は、日本全国で口コミで知れわたり、実際に各地でその譜面が演奏されているほどであります。そして、僕も編曲は出来るけど、彼に頼むほうが確実だと思い、お願いする事にしたのです。それなら、編曲者が指揮を振っている団体で演奏するのが一番いいはず。そう思って、彼の率いる市民バンドに正式に依頼する事になったのでした。
レコーディングの予定日は、その時点から4ヶ月ほど先の6月末と決定。定期演奏会が終わってコンクールにかかる前とすると、その辺りしかありません。これは編曲時間が少ない事を意味していました。A氏もお仕事を持っている会社員で、全7曲+Bio_100%のサウンドロゴの合計8曲を音取りから始めていたので結構負担は重かったです。僕もFinaltyの方の編曲があったのであまり余裕はありませんでしたが、1曲の音取りと1曲の編曲をお手伝いさせてもらう事に。残っていた曲は、ボス曲、この腕の中で~、かうんとだうん。この順番に編曲していくとの事だったので、それじゃ一番最後の「かうんとだうん」をやりましょうと言う事で、Finaltyのオケ版(MIDI)に続いて吹奏楽版も編曲を手がける事に。なんか、この曲とは縁があるなぁ。
結局、僕の編曲は大幅に修正されました(笑)けど、骨格部分はそのまま用いられたので良かったなと。しばらくして、全曲の編曲が大体完成しパート譜が送られてきました。それで、試しにもう13年も吹いていないクラリネットを出してきて、ちょっと吹いてみる。何とか音が出せるレベルではあったが、本番まで練習すれば参加出来るかも。早速、指揮者であるA氏に相談してみる。乗る(参加する)のはOK。但し、酷いようなら遠慮なく言いますとのお返事。いや、もう、演奏に参加出来るチャンスなんて無いかもしれないと思って決断しました。
そして順調に行くかと思いきや、今度は演奏に参加出来る人が少ないという話で、今度はエキストラを探しに奔走。その時点でエキストラはA氏が声をかけたGAMEバンドというゲームの音楽を演奏する団体の方がお一人参加を表明してくれたのみ。その人が僕等の出身団体である千葉大学吹奏楽団の人だったので、そうかぁ千葉大があったかと思い、現役の団長さんに連絡して見る事に。僕らのいた頃と雰囲気が変わってなければ、こういう面白い話は大好きなはずだと思ったのではありますが、急なお話ですので無理かとも思っていました。でも、団長さんら役員の方が頑張ってくれたのでしょう。数名の方にご参加して頂ける事になりました。本当に有難いお話です。
そんな沢山の人のおかげで、とうとうレコーディング当日を迎えるのでありました。