INTRODUCTION

  • What's "Bio_100%"
  • "Bio_100%"データベース
  • 1990年代のPC事情
  • 識者からのコメント

INTRODUCTION

人気のフリーソフトを出し続けた、特異なゲーム制作集団。その名は、「Bio_100%」。

現在までに発売された、Bio_100%のゲームが収録されている書籍をここに紹介しよう。このように、フリーゲームを収録した書籍が何度も発売されているという事実も、当時のBio_100%のゲームの人気を物語っていると言える。
なお、『蘇るPC-9801伝説』以外はもちろんすでに絶版だが、ネットオークションなどを根気よく探せば見つかることもあるかもしれない。

▲蘇るPC-9801伝説
月刊アスキー別冊 蘇るPC-9801伝説 永久保存版
発行所:株式会社アスキー 定価:2940円(税込)
●収録ソフト(Bio_100%のソフトのみ記載):
Super Depth、TURB 第1話~第3話、POLESTAR、MARKADIA、ROLLING95、CarⅡ GRANDPRIX、NyaHaX'93、戦国TURB、GOGGLE-Ⅱ、eFORTH、FLIXX(moglerシリーズⅡ)
●内容:
2004年発売。PC-9801の懐かしい名作ゲームの数々が、エミュレータでWindows上に蘇る! Bio_100%のゲームも13本収録。本誌のほうは、当時PC-9801に携わった関係者へのインタビューが中心。Bio_100%の代表altyへのインタビューもあり。
▲通称Bio本1
PC-9801版 Bio_100% フリーゲームコレクション
著者:Bio_100% 発行所:株式会社アスキー 定価:3980円(税込)
●収録ソフト:
Super Depth、Super Depth2“Finalty”、CaraX'92、GOGGLE-Ⅱ、TWINS、Dynamo、eFORTH、CarⅡ GRANDPRIX、CarⅡ GRANDPRIX公式集計ツール&データ集、CarⅡ GRANDPRIX専用コースエディタ、ろりろりろーりんぐ、metys's Snow Wars、蟹味噌、Gemini Snake、GETS!、mogler(moglerシリーズⅠ)、FLIXX(moglerシリーズⅡ)、POY(moglerシリーズⅢ)、舞瑠華Ⅰ、ある勇者の憂鬱、夕゛夕゛、TURB 第1話~第3話、戦国TURB、英雄戦隊バイオージャ
●内容:
1992年発売。Bio_100%のPC-9801用ソフト26本が収められている、記念すべきBio_100%本第1号。3.5インチと5インチ、2種類の付属ディスクが時代を感じさせる。9名ものBio_100%の豪華メンバーが一度に集結した座談会や、Bio_100%メンバー自身によるソフトクロスレビューも楽しい。
▲通称Bio本2
Bio_100% ゲームコレクション PART2
著者:Bio_100% 発行所:株式会社アスキー 定価:3500円(税込)
●収録ソフト:
Super Depth2“Finalty”、MARKADIA、NyaHaX'93、Owl-Zoo、Stardust Chaser、TWINS2、Win Depth、爆突TURB、Folmura-1 GrandPrix '92、POLESTAR、ROLLING95、Camel-Zoo、Check Bell、cray shoot、Pecker、SeeNa2、Super Spartan(GOGGLE-Ⅲ)、WinG Speed、にゃん文字
●内容:
1995年発売。『Bio_100% フリーゲームコレクション』の第2弾であり、19本のBio_100%のソフトが収められている。メインはPC-9801用だが、Windows用のソフトも数本収録。15名のBio_100%メンバーからの濃いコメントも収録された、ファン垂涎の1冊である。水玉螢之丞によるイラストエッセイも読める。

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大手パソコン通信や草の根BBSを股にかけ、活動した

当時、「ASCII-NET」の「junk.test」SIGが、開発中のBio_100%作品のテスト場所となっていた。完成した作品は「ASCII-NET」のみならず、「PC-VAN」や「NIFTY-Serve」等の大手パソコン通信ネットや草の根BBS等のライブラリに配布され、数多くのユーザーにプレイされていった。Bio_100%の作品は、開発中のものをのぞき、ほとんどが自由に転載できるフリーソフトウェアだったので、新作が出るたびに瞬く間に世に広がっていったのである。

そうしてBio_100%の知名度が高まった頃、「ASCII-NET」内にBio_100%の専用グループステージ(専用の掲示板群を開設できる場所)が作成され、彼らはそこを拠点として活動していくことになる。

また、メンバーの何名かは、同じくメンバーであるfemyの主催する草の根BBS「STUDIO☆FEMY」等でも、並行して活発に活動していた。

▲Bio_100%グループステージ
▲STUDIO☆FEMYログイン画面
▲ASCII-NET pcsログイン画面

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広く認められていたBio_100%の活動実績

1992年1月、東京大学大型計算機センターの石田晴久教授を中心とするメンバーが、「優秀なフリーソフトウェアや、それを作ってくれた作者に感謝し、表彰する場を創ろう」という声のもと、「フリーソフトウェア大賞」というプロジェクトを発足させた。翌年からは、主催が電子ネットワーク協議会(現・財団法人インターネット協会)に移行。1997年からはシェアウェアや市販ソフトにも対象を広げて「オンラインソフトウェア大賞」と名称を変更し、2002年まで毎年開催されていた。

この「フリーソフトウェア大賞」では、1992年にBio_100%の作品『SuperDepth』が、アミューズメント部門賞を受賞している。1993年にも、面白いゲームを次々と開発し続けている功績が評価され、「Bio_100%」というグループに対して特別賞が与えられている。

また、1994年にWindowsコンソーシアムが主催した「Windows Multimedia GrandPrix'94」でも、Bio_100%の作品から『WinDepth』がWinG部門賞を受賞している。

▲SuperDepth
▲WinDepth

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